36歳サラリーマン
兼業FXトレーダーのヒョウゴです。
第8回、ブレイク1波を基準にしたトレード手法の検証を進めていきます。
<チャート設定>
20EMA・・・緑ライン
80EMA・・・紫ライン
各時間足の「最後の押し安値(赤)」、「最後の戻り高値(青)」に水平線を引きます。
太線・・・4時間足
通常線・・・1時間足
点線・・・15分足
「最後の押し安値」「最後の戻り高値」の選定には、ローソク足の値動きに加え、20EMAの曲線(山・谷を作っているか?)も考慮します。
同じ時間足で暫定で二本以上引くこともあります。
エントリータイミングと損切り設定
2015年11月のユーロ/米ドル相場です。
サンプル1
<1時間足チャート>
(赤い水平線は、日足の押し安値です。)
1時間足、4時間足の最後の押し安値は同じ価格帯に引けます。
15分足で上昇トレンドの最後の押し安値がブレイクされ、下降1波を形成。
15分足・1時間足・4時間足の方向性が下降で一致したので、戻り売りを仕掛けます。
<15分足チャート>
青矢印が15分足の下降1波です。
調整波となる第2波が終わるところからエントリーし、青〇間で売りトレードを仕掛けました。
<5分足チャート>
エントリーの形は「大きなダブルトップの中の小さなダブルトップ」です。
検証トレードを進めるにあたって気づいたことですが、良いエントリーには良い損切りがセットであります。
今回の場合は、ダブルトップの「少し上につけた高値」です。
エントリー時点で明確な損切りポイントを決められることが、良いエントリーの条件だと思います。
サンプル2
<4時間足チャート>
1時間足、4時間足ともに下降方向に進んでいます。
<1時間足チャート>
15分足が上昇1波を形成しました。(赤矢印)
ブレイク1波を基準に押し目買いを入れるなら、赤い点線枠がエントリーポイントになりますが、環境認識からトレードは見送りました。
見送った理由は、上位足(1時間、4時間)が2つとも下降方向なのに対して、15分足だけが上昇方向です。
この相場における多数派は下降なので、見送りとなりました。
サンプル3
<1時間足チャート>
1時間足、4時間足ともに下降方向に進んでいます。
(最後の戻り高値が崩されていません。)
<15分足チャート>
一つ前の検証チャート「サンプル2」で見送った押し目買いポイントが赤枠です。
4時間足と1時間足が下降している状態で、15分足も最後の押し安値をブレイクし、下降1波を形成しました。
全ての時間軸が同じ方向なので、利益の最大化を狙うトレードが可能な相場環境です。
デイトレードでは、主に「4時間足、1時間足、15分足」で相場の方向性を判断しています。
<5分足チャート>
下降1波形成後の調整がダブルトップになりました。5分足チャートで認識した黄色のダブルトップは、15分足でも認識できるサイズです。
ダブルトップの少し上につけた高値に損切をセットします。
エントリーの根拠としたダブルトップが崩れ、さらに少し上の高値までブレイクされたなら、この売りポジションを手放すことに納得できます。
サンプル4
<1時間足チャート>
4時間足、1時間足ともに下降。
青〇間でトレードしています。
<15分足チャート>
上位足が下降している中、15分足でも下降1波を形成しました。
15分足で形成された小さな上昇トレンド。最後の押し安値が赤点線です。
ここをブレイクした青矢印が15分足の下降1波。
調整を待って、左の青〇でショートします。
<5分足チャート>
エントリータイミングは損切とセットで考えます。
エントリーするのがダブルトップの右側で、高値を切り下げて安値を更新したところ。
損切りを置くのが、ダブルトップの一つ上の高値です。
どこで損切りするかを考えることが、「どこでエントリーするか」に繋がっているような気がします。
サンプル5
<1時間足チャート>
4時間足と1時間足が下落中。
<15分足チャート>
上位足の方向と異なる上昇1波を形成しました。
相場における優位性は下降勢力が持っています。
下降2(4時間足、1時間足) VS 上昇1(15分足)
優位性のない方向へのトレードは避けるので、ここでの押し目買いは見送りです。
サンプル6
<4時間足チャート>
4時間足の最後の戻り高値が太い青線です。
1時間足の最後の戻り高値は暫定で2本(AとB)の青線を引いています。
<1時間足チャート>
「1時間足の最後の戻り高値」に明確な1点を見つけらなかったので、A・Bの2本引いています。
15分足で、Aの最後の戻り高値をブレイクし、上昇1波が発生しました。
しかし上位足の方向(相場の優位性は下降にある)と異なるので、押し目買いトレードは見送りです。
Bの最後の戻り高値も崩れていない。
自分の主観で決めた基準(Bの戻り高値)が、相場の基準(1時間足の戻り高値)とは認識がズレることこともあります。
その後、下降1波を形成しました。
青〇間で戻り売りトレードを仕掛けられます。
<15分足チャート>
Mトップの右側のエントリーと、その一つ上の高値の損切り。
エントリーの根拠はダブルトップというパターンではなく
①今の相場で優位性のある下降方面のトレードであるということ
②下降1波に対する戻り売りを仕掛けられるゾーンであるということ
③自分の中で明確で納得できる損切りがセットできるということ
です。
損切り設定の注意点
サンプル7
<4時間足チャート>
4時間足と1時間足が下降している相場です。
<1時間足チャート>
上位足と同一方向の下降1波が発生しました。(青矢印)
相場で優位性のある下落方面のトレードになるので、戻り売りを狙います。
<15分足チャート>
チャートの青枠がエントリーゾーンになります。
設定する損切りは、青枠内のダブルトップの一つ上の高値になります。
トレードにおける注意点が、1トレードにおける損失許容額です。
上の15分足チャートで、青枠のダブルトップの右側でエントリーしたならば、初期損切は約50pipsとなります。
<損切りが50pips>
1万通貨でトレードして損切りすると -5,000円になる。
証拠金として 100,000円あると仮定。
1トレードにおける損失が 5% になる。
1トレードにおける損失は、2%以内に抑えるべきです。
大きな時間足を使ってトレードするほどに損切りの値幅は大きくなります。
損切り値幅が大きくなるのであれば、1トレードにおける損失許容額を抑えるために、取引量を減らすなどの対応が必要です。
サンプル8
<1時間足チャート>
相場はフラクタル構造でできています。
波を複合的に見ることができれば、トレードの幅が広がります。
「サンプル7」で見送ったのが、青矢印のトレードです。
(下降1波、調整2波、推進波の3波)
青矢印の1~3波までが、一つ上のサイズの第1波になっています。
大きな波の中には、小さな波があり
小さな波の外には、大きな波があります。
初心者にありがちな「小さな波に遅れて乗る(5分足のトレンドを追いかける)」と負けるのはこのためです。
サンプル9
<1時間足チャート>
4時間足、1時間足はともに下降。
15分足レベルでも下降1波が発生しました。
青〇間で売りトレードを仕掛けましたが、損切りとなっています。
<5分足チャート>
<1トレードにおける損失許容額>
上の初期損切りラインはエントリー位置から約20pips離れた位置にあります。
1万通貨、証拠金10万円の場合・・・
初期損切り額は、約2,000円。
証拠金は、100,000円。
1トレードにおける損失は、2%です。
左の青〇でショートした後、安値を更新しています。
安値を更新した後、移動平均線20EMAも反応している高値に損切を移動させました。
エントリー時に初期損切りラインをセットした後は、最後の戻り高値(押し安値)に決済ラインを移動させるようにしています。
移動させた決済ラインにヒットし、このトレードは損切となりました。
ルール通りにしたとしても、必ず勝てるわけではありません。
ルール通りにしなくて勝ってしまうこともあります。
検証トレードで負けるパターンを見つけられるのは、よりリアルな検証ができ始めた証拠だと思っています。
ルール通りに正しくトレードを実行できるようになるため、検証を続けていきます。
<まとめ>
・エントリーと損切りはセットで考える。
・初期損切りが5%以上になる場合はエントリーしない。
・複合的に波を見る。