36歳サラリーマン
兼業FXトレーダーのヒョウゴです。
第9回、ブレイク1波を基準にしたトレード手法の検証を進めていきます。
<チャート設定>
20EMA・・・緑ライン
80EMA・・・紫ライン
各時間足の「最後の押し安値(赤)」、「最後の戻り高値(青)」に水平線を引きます。
太線・・・4時間足
通常線・・・1時間足
点線・・・15分足
「最後の押し安値」「最後の戻り高値」の選定には、ローソク足の値動きに加え、20EMAの曲線が「山・谷を作っているか?」という点も考慮します。
同じ時間足で暫定で二本以上引くこともあります。
トレンド相場のトレード手法
2015年12月のユーロ/米ドル相場です。
サンプル1
<1時間足チャート>
4時間足、1時間足は下降中トレンドです。
15分足が最後の押し安値(赤点線)をブレイクし、下降1波(チャートの①)を形成しました。
<15分足チャート>
15分足の下降1波に対する戻り売りトレードです。(青〇間)
下降1波(チャートの①)と推進波となる下降3波(チャートの③)はだいたい同じ値幅進んでいます。
チャート右端の急上昇は経済指標か要人発言によるものかと思われます。
このトレード手法はテクニカル分析のみに基づいて構成しているので、ファンダメンタルの分析要素は取り除いています。
下降3波の下落中、決済注文は「5分足の最後の戻り高値」にセット。
エントリーした時間足で下降が続く限り更新し続けます。
<5分足チャート>
エントリーしたのは、ダブルトップの右側。
ダブルトップの少し上に、損切りを設定できる高値もあります。
ダブルトップの値動きを含めて、全体として高値を切り下げ出したところからのトレードです。
サンプル2
<4時間足チャート>
4時間足の最後の戻り高値が太い青水平線。4時間足レベルの上昇1波が形成されました。
ブレイク1波の発生がトレンドの始まりです。
最後の戻り高値のブレイク、最後の押し安値のブレイクがトレンドの崩壊です。
長期移動平均線80EMAが下ってきていることを見ても、日足より大きな時間足では下降していることが分かります。
<1時間足チャート>
4時間足の上昇1波の押し目買い。エントリーは1時間足or15分足でタイミングをとります。
(※5分足チャートだと値動きが細かすぎる。)
<15分足チャート>
ダブルボトムの右側。その下には損切をセットできる安値があります。
15分足チャート全体で安値の切り上げ・高値の更新が始まっています。
サンプル3
<1時間足チャート>
1時間足以上が上昇トレンド。
15分足レベルで上昇1波を形成しました。(チャート①)
全ての時間軸が上昇勢力になっています。
<15分足チャート>
15分足の上昇1波に対する押し目買いです。
これも「第1波の上昇」と「第3波の上昇」が同程度伸びています。
<決済注文>
・上位足と同一方向に仕掛けられているならば、基本的にはエントリーした時間足の「最後の押し安値(戻り高値)」にセットします。(極値を更新すれば、損切りも移動。)
・「最後の押し安値(戻り高値)」から急落、急騰した場合は、目先の反転で手動決済します。
(上のチャートでは最後の押し安値から約70pips急騰しています。)
・急騰(急落)の目安としては、5分足レベルなら約30pips。
サンプル4
<1時間足チャート>
4時間足は上昇トレンド。
1時間足で下降1波が形成されました。
<15分足チャート>
1時間足の下降1波に対する戻り売りです。
15分足で「最後の押し安値(赤点線)」をブレイクした後、試しを待ってショート。
青〇間で売りトレードを仕掛けましたが、損切りとなりました。
※ブレイク1波がトレンドの始まりになりますが、その後必ずトレンド方向に進み続けるわけではありません。
<5分足チャート>
<検証が終わった後に見返すと・・・>
「高値切り下げのダブルトップの右側でエントリーした」という解釈をするならば、損切りラインはもう一つ上の高値に置く必要があります。
このチャートでは、損切りをセットできる高値がないので見送ることになります。
サンプル5
<1時間足チャート>
4時間足は上昇トレンド。
1時間足が下降トレンド。
15分足で上昇1波を形成しました。(チャート①)
相場の多数派は、上昇勢力です。
<15分足チャート>
最後の戻り高値をブレイクして、上昇トレンドが始まりました。
「最後の戻り高値」「最後の押し安値」を基準にチャートを見ることで、トレンド相場とレンジ相場を見分けることができます。
<5分足チャート>
15分足の上昇1波に対する押し目買いなので、エントリーは下位足の5分足で行います。
①損切りをセットできる安値がある。
②損切りの少し上で、ダブルボトム(W)を形成。
エントリーの条件を満たしています。
レンジ相場のトレード手法
週間チャート分析でレンジ相場でのトレード手法について考えることがありました。
詳しくは下記記事の「12月8日(水)ユーロ/米ドル」の項目を見て下さい。
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難しいレンジ相場の基本戦略は様子見でOK!
36歳サラリーマン 兼業FXトレーダーのヒョウゴです。 2021年12月6日(月)~12月10日(金)のチャートを振り返り、その中で気づいたことや学んだことをトレード手法に取り込んでいき ...
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サンプル6
<1時間足チャート>
1時間足で「最後の戻り高値」と「最後の押し安値」が同時に発生しています。
買い圧力と売り圧力がぶつかっているので、レンジ相場に突入していると考えます。
「最後の戻り高値(青水平線)」がブレイクされていない
「最後の押し安値(赤水平線)」もブレイクされていない
なら、その上限下限はレンジ相場です。
<15分足チャート>
レンジ相場ではレンジ下限上限からの反転を狙います。
上のチャートは「レンジ下限のブレイクをダマシ」と考えて、反転を狙ったトレードです。
<5分足チャート>
エントリーはダマシのブレイク後の揉み合いを抜けたところです。
トレンド相場のトレード手法は「ブレイク1波を基準とした押し目買い・戻り売り」が使えますが、レンジ相場では別の手法が必要になります。
今後、レンジ相場のトレード手法は「ダマシの反転」を軸に構築していきます。
上記トレードを行った相場の全体像を見てみます。
<4時間足チャート>
1時間足でレンジになっていますが、上位足の方向性にも違いがあります。
日足は下降。4時間足は上昇。
相場の多数派がはっきりしない状態であることが分かります。
<まとめ>
・トレンド相場とレンジ相場はトレード手法が違う。
・「最後の押し安値」「最後の戻り高値」を基準にしたら、トレンド相場かレンジ相場か判断できる。
・トレンド相場のトレード手法は、レンジ相場では使えない。レンジ相場のトレード手法は、トレンド相場では使えない。