35歳サラリーマン
兼業FXトレーダーのヒョウゴです。
2021年、あけましておめでとうございます!
2020年4月からトレードを開始。始める前から検証を重ねて準備したトレード手法でしたが、ことあるごとに修正を続けています。
今回は、年末年始のFT3トレーニングで気づいたこと、トレード手法に組み込んだことを紹介します。
マルチタイムフレーム分析の落とし穴
上位足の方向に逆らわないようにして、下位足でエントリーする。
きちんとマルチタイムフレーム分析してトレードしているようでも、ここに大きな落とし穴があります。
FXで負ける理由は大きく分けて2つ。
①規律と一貫性がない
②波の認識のズレ
落とし穴は「②波の認識のズレ」です。
波の認識のズレ
トレンドフォローにおいて、波の認識のズレを図説します。
1時間足チャートを見て、上昇トレンドが発生していると仮定します。
トレンドフォローを仕掛けるのならば、1時間足の押し目。
プルバックの反転でエントリーするはずです。
FX教本によく書いているのは
「上位足の押し目買いを下位足でタイミングを計ってエントリー」
「上位足の方向性と下位足の方向性が一致したタイミング」
です。
これを図説すると・・・
本やネットにも、上図のような説明がなされているのを多く見ます。
たしかに、このようなベストケース(説明に見合うチャート・場面)は、いくらでも見つけられますが、このセットアップ全てでトレードしているとトータルで負けることになります。
なぜなら、このような説明には「波の認識のズレ」が生じているからです。
FX教本や説明する人が認識している波のサイズ = 読み手(あなた)が認識している波のサイズ
まず、これが成立しません。
チャート認識は、個人個人の視覚情報によるものです。
必ず個人個人の主観が入ります。
つまり人によって認識できる波形は違います。
そして次に厄介なことが
自分が頭で考えている波形 = 実際のトレードに使っている波形
これが成立していないことが多いです。
自分が「考えていること」と「やっていること」にズレが生じているのです。
波の認識のズレが生じる負けトレードがこちら。
5分足トレード手法で最も多い負け方。
上位足が上昇トレンドだから、下位足で上昇に転換したタイミングを計ってエントリー。
なのに自分がトレードした時に限ってトレンドが終了する。
人はすべての情報を平等に評価しません。(できません)
ベストケース(自分の考えに見合う箇所)のみを、評価してしまう傾向があります。
ある手法において、上手くいく場合のみしか見えなくなる。
1時間足が上昇トレンド、5分足も上昇に転換したのに、負けたトレードがあれば
そこから負ける要因やトレードを避けるべき根拠を追求します。
自分の負けトレードに、勝つためのヒントがあります。
勝てる5分足トレード手法は200EMAを使う
僕が見つけたのは、200EMAによるエントリーのフィルターです。
まず、1時間足を大きな波として捉えるのであれば、5分足は小さな波。
そして、15分足を中サイズの波と認識します。
僕の場合は、「1時間足チャートで見る波形」と「5分足チャートで見る波形」でサイズが違い過ぎました。
※人それぞれの主観によるものです。僕の回答が読む人にとって最適なものかどうかは分かりません。
波のサイズ認識においては
「相場の方向性(1時間足)」「エントリーフィルター(15分足)」「エントリー用(5分足)」
の3つ確認することがポイントだと思います。
そして波形の方向性として、各時間足の200EMAを使います。
具体的には
5分足チャートに表示するテクニカル設定として
25EMA・200EMA・600EMA(15分足の200EMA)
の3つを表示させます。
基本的には、ボルマンのパターンブレイク手法を使います。
しかし、5分足チャートで形成されたセットアップのうち、以下のフィルターを介して負けるトレードを排除します。
<エントリーフィルター>
①5分足の200EMAに引きつけて形成されたセットアップであること
②5分足の600EMAにぶつけない方向のトレード
③1時間足の200EMAにぶつけない方向のトレード
この3つのフィルターを介すことで、波の認識のズレを極めて少なくすることができました。
200EMAを使ったトレード手法の要点
ボブ・ボルマンのパターンブレイク手法(セットアップ)に200EMAのエントリーフィルターを追加します。
◎5分足の200EMAに引きつけて形成されたセットアップのみエントリーする。
200EMAの上で買いトレード。下で売りトレード。
200EMAブレイク直後にセットアップが形成された場合は見送り。
異なる時間のチャートを見ていても、同じモノ(通貨ペア)を見ているということを忘れない。
200EMAに引きつけたセットアップのみ採用することで、波の認識のズレを解消させる。
◎買う時は、安値更新できていない事実+ローソク足の揉み合い
◎売る時は、高値更新できていない事実+ローソク足の揉み合い
ローソク足の揉み合いは、ビルドアップを指す。ハラミ足のコンビでも可。
◎パターンラインに沿って圧力が高まっていること。
◎W(M)ではなく、ヘッド&ショルダーの波形が望ましい。
WやMにパターンラインを引いている場合は、W崩れ・M崩れを狙われやすいから危険。
自分が攻める方向に都合の良い波形より(Wの右で買う、Mの左で売る)、反対勢力が攻めたけど失敗した波形の方が信頼できる。
◎15分足の200EMAをチャートに表示する。5分足で600EMAの表示設定。
◎5分足の600EMAにぶつける方向にトレードしない。
※大きな波(1時間足)と小さな波(5分足)の認識のズレを解消するため、中サイズの波も認識する。
◎1時間足の200EMAにぶつける方向にトレードしない。
◎セットアップがレンジ内(ブロック内)で、形成されている場合は見送り。セットアップ形成前からレンジになっている場合など。
200EMAの要素を加えることで、相場の方向性を変えるには小さすぎる波形(セットアップ)を取り除くことができます。
あくまで基本はトレンドフォローです。
適切にトレンドフォローするためには、波形の先端ではなく、押し目・戻り目を狙います。
そのためには200EMAに引きつけることと、上位足の200EMAに逆らわないことが重要だと考えています。
200EMAパターンブレイク手法のやり方
チャートのテクニカル表示設定について
<1時間足チャート>
黄色線・・・25EMA
緑線・・・・200EMA
<15分足チャート>
黄色線・・・25EMA
緑線・・・200EMA
<5分足チャート>
黄色線・・・25EMA
緑線・・・200EMA
紫線・・・600EMA
買うなら逆三尊、売るなら三尊
<1時間足チャート>
1時間足は25EMAに沿って下降トレンドで下落しています。
<5分足チャート>
200EMAに引きつけて形成したセットアップは、三尊の形になっています。
売る場合は、M(2つの山)ではなく、三尊(ヘッド&ショルダー)に代表されるような3つの山を形成しているセットアップのみでトレードします。
<1時間足チャート>
1時間足チャートで下降トレンド中に大きなプルバックが発生。
黄色矢印間の売りトレード解説です。
黄色矢印(上)、売りエントリーした箇所は1時間足チャートでリアルタイムに見ていると、ダブルボトムの底付近と見ることもできます。
⇒売り優勢の状況ですが、買い手の反撃が始まる場所でもあります。
<5分足チャート>
1時間足チャートでダブルボトムを形成しかけました。
が、上昇波は三尊の形を形成し、売りセットアップが完成しました。
買い手の反撃が始まる場所でもありますが、買い手が失敗した(上昇波が反転した)ので、売りを仕掛けます。
5分足トレード手法は15分足でも使える
自分が見るチャートの時間は何でもいいわけです。
チャート分析は個人個人の主観に左右されます。
だからこそ、自分が一番見やすいチャートを選べばいいだけです。
<1時間足チャート>
<15分足チャート>
僕の場合は「200EMAに引きつけて形成されたセットアップ」という共通項目のもと、5分足と15分足をエントリーに使います。
どちらのチャートにおいてもローソク足の終値が確定してから判断します。
<5分足チャート>
三尊変形型(アーチの縮小)
セットアップは、三尊・逆三尊だけでなく、その変形型もあります。
それがアーチの縮小です。
<1時間足チャート>
1時間足は下降トレンド。
下位足で長期移動平均線(200EMA)に引きつけるということは、大きなトレンド(上位足)の適切な押し・戻しの調整を待つことにもなります。
<5分足チャート>
パターンラインの起点から3つの山が徐々に縮小しているのが分かります。
このアーチの縮小もセットアップに使えます。
※アーチの縮小は3回縮小されるのを待つ。2回だとW・Mの右側で仕掛けてしまうことになる。
W・Mの右で仕掛けない
FX教本などには
「上昇するときはダブルボトム(W)があり、下降するときはダブルトップ(M)がある」
と記載されていますが、これは結果論です。
あくまで結果論であり、トレードには使えません。
誰が見ても分かりやすいダブルトップやダブルボトムは、逆にそのW/Mが崩れることの方が狙われます。
<5分足チャート>
Wにパターンラインを引いたセットアップです。
上昇中、200EMAに引きつけていて、ブレイク前の揉み合いがあるセットアップですが仕掛けていれば、振り落とされています。
しかし何事にも絶対はありません。
Wの右で仕掛けて勝つこともあります。
<5分足チャート>
Wの右で仕掛けて勝てる例です。
数学の公式のようにいつも同じ答えがでないことにトレードの難しさがあると思います。
何回もトレードして検証して
総合的に考えてどうなのか?
を、自分で答えを出すことが重要だと思います。
勝率100%のトレード手法はない
どんな手法でも、勝率100%がなければ、敗率100%もありません。
200EMAパターンブレイク手法は、200EMAに引きつけて、そこからの反転を狙うものです。
しかし200EMAが常に値動きを跳ね返すわけではなく、200EMA自体にそのような力があるわけでもありません。
200EMAも600EMAも貫通していくこともあります。
トレードに絶対的な正解はありません。
<1時間足チャート>
1時間足で下降トレンドを形成中。
トレンド方向に従う売りトレードですが、損切りになっています。
<5分足チャート>
自分のトレード手法に見合うセットアップが形成されたので、売りを仕掛けた結果の損切りです。
いつもこのやり方をして、総合的に「勝てている」から、このセットアップで売り続けます。
「規律」と「一貫性」を持ってトレードする。
その結果、トータルで「勝つ」「負ける」を検証していく。
これしか相場で生き残る方法はありません。